ショップ紹介, ピックアップ
3年来の付き合いになる自転車屋店員さんに聞いた、『幸せになれるロードバイクの選び方』

3年来の付き合いになる自転車屋店員さんに聞いた、『幸せになれるロードバイクの選び方』

みなさんは、ロードバイクを購入する前、いろいろ悩みませんでしたか?

どのメーカーにすべきか、どの素材がいいのか、まず何を買えばいいのか、どのグレードにすべきか・・・などなど、ロードバイク選びは難しいものです。

そこで、3年以上の付き合いのある自転車屋さんの店員Nさんに、「ぶっちゃけ、ロードバイクってどうやって選べばいいの?」って質問を投げてみました。

 

shimano-ultegra-frmfurore-1860978-o

 

「ロードバイクLOVEです。今日はよろしくお願いします」

Cycle Shop HAKUSENのNです。こちらこそ、よろしく」

 

 

予算と用途を決めろ、話はそれからだ

ロードバイクLOVE(以下、ロード) 「いきなりなんですが、ロードバイクってどう選べばいいんでしょうね?とくに、予備知識の少ない人はどうすれば?」

Nさん 「なにはともあれ、用途と予算を決めましょう」

ロード 「それぞれ、くわしく教えてください」

Nさん 「まず、何に使いたいか、イメージでもいいので思い浮かべてください。レースに出たいのか、通勤なのか、マイペースにツーリング&ロングライドか。あるいは、あまりないだろうけど旅なのか、もちろん用途は複数あってもOK」

ロード 「レースマシンで通勤したい人はあまりいないですよね」

Nさん 「おすすめしないですね(笑)」

ロード 「用途すらさっぱりわからないって人は?」

Nさん 「ショップで店員さんに訊いてみましょう。あとは予算。出せる金額内で最高のマシンを買うべしって言いたいトコですけど、その出せる金額ってのが初めての人にはイメージしにくいですかね」

ロード 「そうなんです。10万のロードバイクと50万のと何が違うの?ボラれてんの?って思いますもん」

Nさん 「値段の差は、パーツの材質と精度の差なんですよね」

ロード 「初めて買うとき、おすすめするグレードって何でしょう?あと、カーボン、アルミ、クロモリ、チタンとか材質の違いも悩ましいです」

Nさん 「若くて力のある人なら、アルミをすすめますね。力をかけたぶん、ぐいぐい進む推進力があるのと、コスパがイイです。若ければ、疲れもたいしてたまらないので」

 

 

カーボンもいいけど、アルミもね

ロード 「そーなんですか、てっきり時代はカーボン一択なのかなと」

Nさん 「いやいや、今はいいアルミのロードも豊富です」

ロード 「でもカーボンも気になりますね」

Nさん 「20万ソコソコの入門カーボンの完成車か、同価格帯のアルミか、迷うトコでしょうね。カーボンに目が行きがちですが、同価格帯の場合、アルミのほうがパーツのグレードが高いってことがあるんです」

ロード 「なるほど」

Nさん 「総合的には、アルミのほうがいいこともあります。若ければ狙い目」

ロード 「もうオッサンだから、僕はカーボンかな・・・(笑) ちなみに、カーボンとアルミ、どっちが長持ちでしょう?」

Nさん 「どっちも大差ないですね、目安10年ってとこでしょう」

ロード 「クロモリならもっと長く持つ?」

Nさん 「ちゃんとメンテしてれば、20年でも30年でも。ただ、確実にヘタリはしますよ」

ロード 「まあ、10年乗ったらじゅうぶん元をとったといえますね」

Nさん 「ですね。バイクがダメになる前に、きっと新しいのが欲しくなって、買い換えるでしょう(笑)」

 

 

ディレーラーの差は、フロントに現れる

ロード 「なんでこんなにロードバイクの心配をしたり、ネットで調べまくったりするかと言いますと、要するに後悔したくないんですよ」

Nさん 「ですよね。気持はよーくわかります。チャリに10万円とか20万円って、興味ない人からしたら桁が違いますもんね」

ロード 「だから、つい慎重になるんです。じゃあ、コンポは何をチョイスするのがいいでしょう?判断基準とか」

Nさん 「性能面と価格を考慮すると、105から始めるのがベスト」

ロード 「アルテグラと105で悩む人が多いと思うんですけど、性能的には105っていいんですかね?」

Nさん 「レース出るなら105からって言われているのはその通り。通勤やロングライドなら、なおさら105で何の問題もないです」

ロード 「アルテグラは11速になりましたね」

Nさん 「ええ、そういう意味では、105は10速でアルテは11速になっちゃったから、比較対象として差がありますね。10速比較なら105とティアグラ、11速ならアルテとデュラエース」

ロード 「ティアグラ以下は?」

Nさん 「SORAが9速。クラリスって8速グレードもあります」

ロード 「精度の話になると、グレードによって操作感と音が違うっていうじゃないですか。聴き比べたことないから、僕はわからないんだけど、どんな差があります?」

Nさん 「105もアルテグラも、リアの変速は大差なくって、違いが出るのはフロントディレーラーの変速音と感触ですね」

ロード 「フロントディレーラーですか・・・どんな違いでしょう?」

Nさん 「105は“パクッ”で、アルテグラは“コクッ”もしくは“ヌルッ”」

ロード 「へええ、アルテグラは「コクッ、ヌルッ」なんですね。じゃあ、ティアグラは?」

Nさん 「“バキッ”ですね。ちなみにアルテの「コクッ」、もしくは「ヌルッ」は6700系の話です。6800系はまだ乗ってないので」

ロード 「ディレーラーの差は、フロントに現れるって、こういうことなんですね」

 

orange-colors-closeup-5122117-l

 

 

ロードバイクって、試乗する機会が少なすぎないか?

ロード 「ところで、ロードバイクって、試乗できないのが痛いですよね。自動車なら、まず間違いなく試乗するし、できるじゃないですか?ロードバイクだって安くない買い物なんだから、試乗出来てしかるべきだと思うんですよ」

Nさん 「うーん、気持ちはわかります。でも、そのニーズにすべて応えられないのが現状ですね」

ロード 「なんでですか?」

Nさん 「ロードバイクには、車にはない“サイズ”の問題がありまして、サイズに合ったのに乗らないと、良し悪しの判断がつかないわけです」

ロード 「そっか、自分の身体にぴったりセッティングされたバイクの試乗車なんて、まずないですね」

Nさん 「自分がほしいメーカー、モデル、コンポを備えた試乗車が存在するってことが、ほぼ望めないんですよ」

ロード 「ショップに、それを用意しろってのも、酷な話ですねえ。せめて、試乗会がいつどこでやってるのかがわかれば助かるんですが」

Nさん 「情報が行き渡っていないですよね。かといって、急にお店に行って、“試乗車用意して”って頼むのも、敷居高いでしょう?」

ロード 「そーなんですよ。でも、乗らずに買うってのが、消費者としては怖くって。“思ってたのと違う~、ガチガチに固いやんけ~”みたいなことになったら、目も当てられないですよ」

Nさん 「経験上、それはまずないですね。乱暴な言い方になりますけど、初めてのロードバイクだったら、何に乗っても幸せになれますよ。ある意味、フレーム材質なんて考えなくていいくらい、どれに乗っても速いし、気持ちいい」

 

 

ホイールで走りは激変する

ロード 「ギリギリまで予算を抑えたいって人は、何を選べばいいでしょう?」

Nさん 「どーしても安くしたい、まだ本格的趣味にするかどうかわからないから、とりあえず始めてみたいってことなら、8万円~10万円の安いのから始めてもオーケーでしょう。それより安いのは・・・後々の互換性もないだろうし、オススメしません」

ロード 「ひとつ疑問なんですけど、各メーカーでモデルによって、松竹梅って感じでランク分けされてるじゃないですか」

Nさん 「ええ」

ロード 「どれもカーボンで、見た目もパッと見は同じ。でも値段は25万、35万、45万みたいなのってあるでしょう?値段の差って素人が乗ってわかるものですかね?」

Nさん 「そりゃあ、高いのは違います。素人でもすぐ分かりますよ。良いものは、ラクに気持ちよく走れます。あとは、その差にお金を費やせるかどうかだけ」

ロード 「たとえば、フェルトのF1はフレームだけで281,400円。F5は完成車で207,900円。ふたつに、同じホイールを履かせたら、どうですか?」

Nさん 「カーボンの細かな材質の違いを挙げたらキリがないから端折りますが、いいホイールを履かせたF5でぜんぜん幸せになれるし、ガンガンにレースに出場できます」

ロード 「ホイールだけで、そんなに変わるもんですか?」

Nさん 「変わります。完成車は安めのホイールを履いていることがほとんどで、そこそこのクラスのホイールに替えるだけで、びっくりするほど走りがよくなります」

ロード 「ホイールもピンキリありますよ。ソコソコのクラスって、どれくらいのですか?」

Nさん 「セットで5万円かそれ以上。個人的には、RS-80C24(シマノ)、ZONDA(カンパニョーロ)、レーシング3(フルクラム)あたりがおすすめです」

 

 

ロードバイクは、大人向けの1分の1プラモデル

Nさん 「個人的な意見ですが、最初の1台は、20万円前半の完成車を買い、徐々にホイールやタイヤを交換していくのが楽しいですよ」

ロード 「ほうほう、コンポはオール105にしておけばいいですか?」

Nさん 「ですね。後々、移植もしやすいですし」

ロード 「そうすれば、パーツがムダになりませんね」

Nさん 「そう、車にはないロードバイクの良さってのがまさにそれなんです。買い替え時、今のバイクから新しいのにごっそり移植できるんですよ。それこそ、フレームだって移植できます。コンポだけじゃなく、フレームそのものも好みのものに交換できるのは、車ではできない楽しみ方」

ロード 「うんうん」

Nさん 「ロードバイクは、大人向けの1分の1プラモデルって言われる所以ですね」

ロード 「1分の1プラモデル!いい表現だ(笑)」

Nさん 「最初にアルミを買って、コンポをそのままで、新しいフレームに載せ替えることもできます。アルミを買ったからといって、ずっとアルミに乗り続けなくてはならないってワケじゃないんです」

ロード 「そっか、最初の1台だからと言って、そんなに気負わなくていいんだ」

 

 

クロスバイクって選択肢もある

Nさん 「最初のロードバイクに20ウン万円払えるならその線で。それはちょっと厳しいってことなら、10万円以下で様子見するって手段もあります」

ロード 「10万円以下ですか。たとえば、5万円以下のは?」

Nさん 「たまに、3万円とかの激安ロードバイクってのがありますが、中にはダブルレバーのがあるから、それは買わない方がいいです。ダブルレバーは初心者には危険です。手元で変速できる(STI等)モノにしておくほうがいいでしょう」

ロード 「ダブルレバーだと、変速するたびに片手運転になりますね」

Nさん 「あと、これはひとつの考え方ですが、8万円くらいの予算があるなら、ロードバイクじゃなくて、クロスバイクでもいいです。8万円あれば、けっこう選択肢ありますし」

ロード 「そっか、クロスって手もあるか」

Nさん 「まずはクロスバイクに乗りまくって、それで物足りなくなってからロードバイク、でもいいじゃないですか。うちにもそういうお客さん、いっぱいいます。ハンドルも、ストレートでだれにでも扱いやすいです」

ロード 「いやー、いろいろ勉強になりました。おっさんの僕は、無難にカーボンにしようって気持ちが固まりました(笑)。今日は、貴重なアドバイスありがとうございました!」

Nさん 「はい、いつでも相談乗りますよ。お店訪問も歓迎しますよ~」

 

 

まとめ

・予算と用途をざっくり決めよう
・若くて体力あればアルミ、オッサンならカーボン
・コンポは105以上
・20万円円前半の完成車をカスタマイズすると、かなり幸せなロードバイクライフが送れる
・ホイール交換は5万円ていどの予算を
・完成車で10万円以下から始めるなら、クロスバイクでもよし

 

 

取材先

tentou

Cycle Shop HAKUSEN 鳩ヶ谷店

 

 

<写真提供元はこちらこちら

 

 

Share this Story

Related Posts

Facebook